×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
帯で盛大にネタバレしてねーかおいこれ!おい!
と思いながら読み始めましたらそんなわけあるわけねーだろ!
というビンタが行間から飛んできました。
いやでもなんであの帯だったのかいまだに不満ですがw
推理小説ではありませんでした。すこーしだけあったけど幕間の話。
93歳のホームズさんに過去と現在が絡まりあって不明確に未来を遠のかせていく話というか、
何とも物悲しい不安な小説でした。
強靭な体と高速に回転する頭脳のために健康に無頓着だったホームズさんが老いに負けて
体も頭脳も衰えていく恐怖、失われていく絆-
作中に「自分を自分足らしめるもの」「過去と現在を繋ぎとめるとも綱」とあるもの
-の喪失感と戦い抗いながら錐揉みする姿が悲しい。
マリーゴールドの畑のシーンがこの作品のすべてを表現していたのではないでしょうか。
前半の明るさから嵐を境に反転する物語のコントラストを、
老いた脳で現在と過去を行き来することで弱めつつ不安にさせていく
テクニックにまんまとやられていま割と凹んでます…
スズメバチの巣と四つの石のところとかね、もうね…
自然の偉大さの前で感じる孤独と無力は人を殺せるなぁ。
若 いころは自分を自分足らしめるために頑なに「孤独」を守った男が、
老いて断たれていく絆に本当の孤独を知る話といえばいいのか…
「自然の秩序の中に組み込 まれたい」と切望する老ホームズがたとえ目の前にいたとしても
かける言葉は見つからないほどのなまなましい孤独が描き出されていました。
最近の自分を投影してしまうところがところどころあって、
年を取ることについていろいろ考えてしまいました。
(作者がそれを書きたかったかは知りませんが)
この作品を「シャーロック・ホームズ」として書く必要があるのか?…という感想があるかもしれませんが
(それいったらこの世のすべてのパスティーシュが消えて失せますがw)、
シャーロック・ホームズという男だからこそ描き出せる極地ですね、これ。
唯一で偉大なる諮問探偵から、「ミスターホームズ」になったシャーロック・ホームズの黄昏に寂寥の念が募ります。
ところで海外の作家が書く「日本」って映画・ドラマで見る限り「トンデモジャパン」ってやつですが
この作中に出てくる日本はものすごいリアルでした。
作家日本に住んでたの?っていうか日本人じゃないの?っていうくらい。あの奇祭もあるよw
映画化するにあたって、原作者の書いた通りの日本を監督さん撮れるんスかねぇ~
二次大戦後の話だけどマゲ結ってたりして。それなら映像化されないほうがマシ
だけど真田さんキャスティングされてるやないか。まじか…
映画化に八方期待。
つべで見たサーマッケランのホームズさん像ぴったりすぎてすごかったですからね。
ポスターっぽい写真のアレはちょっと違う気がしますがクッソかっこよかったなー
日本でいつ公開かなーーーーーーあーーーーーーーーー
PR